日本消化器がん検診学会附置研究会

研究会名 : 胃がん検診方式検討研究会

背  景 : ペプシノゲン(PG)法の胃がん発見能については、間接レントゲン、直接レントゲンに勝るとも劣らないものであることは、すでに自明のものとおもわれるが、がん検診の評価法である「死亡率減少効果」の観点からみると、疫学的評価に耐えうる研究がほとんど行われていないのが現状である。平成17年度厚生労働省「がん検診の適切な方法とその評価法の確立に関する研究」班(祖父江班)においても、ヘリコバクター・ピロリ(Hp)抗体価検査法とともに「胃がん検診として行うための死亡減少効果を判断する根拠が不十分であるため、集団を対象として実施することは勧められない」という評価になっている。また国立がんセンターがん予防・検診研究センターが一般の受診者向けに発行している「がん検診読本」においても、「効果のあると判定されている検査は胃X線検査で、胃がんを発見するための検査という観点から、『PG検査、Hp抗体検査』は効果不明と判定されている」と説明されている。すでに普及しているPG検査、Hp抗体検査についてこのような評価状況が続くことは、国民に対してPG法、Hp抗体検査法に対する誤解を深めてしまうことになり、また当学会にとっても大きな不利益である。がん検診の死亡率減少効果についての研究は、多くの時間と費用がかかり、死亡情報の入手や取り扱いも難しく、個人情報保護の点からも年々実施は困難になっており、一研究者、一施設の立場で、エビデンスを確立することはほぼ不可能な状況である。そこで当学会内に、PG法、Hp抗体検査法などを加えた「新しい胃がん検診方式」に関する検討を行う附置研究会を立ち上げ、学会として新しい胃がん検診方式を推奨できるよう当学会が中心となって行動することが望まれる。

目  的 : 新たな胃がん検診方式の検討とその確立・普及

事  業 : 本会は上記の目的達成のために以下の事業を行う。
1.研究モデルを作成する
2.モデル地区の公募を検討する
3.学会員の施設からの情報収集体制を確立する
4.行政からの死亡情報の収集のための折衝をバックアップする

役  員 :
代表世話人
三木 一正(東邦大学医学部医学科内科学講座(大森)消化器内科)
世話人
伊東 進 (徳島大学大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部・臓器病態治療医学)
芳野 純治(藤田保健衛生大学第2病院 内科)
渡邊 能行(京都府立医科大学大学院 医学研究科地域保健医療疫学)
一瀬 雅夫(和歌山県立医学大学 第2内科)
斉藤 洋子(茨城県メディカルセンター 消化器内科)
渋谷 大助(宮城県対がん協会 がん検診センター)
吉原 正治(広島大学保健管理センター)
斉藤 大三(国立がんセンター中央病院 内視鏡部)
春間 賢 (川崎医科大学内科学)
井上 和彦(松江赤十字病院消化器内科)

運  営 :
1.研究会は原則として日本消化器がん検診学会の期間中に行う
2.研究会の運営は、代表世話人、世話人および当番世話人が行う
3.研究会は、学会開催時に学会会長の主導のもとに開催する
4.研究会開催は、当番世話人がこれにあたり、その成果を公表する
5.会場運営に関しては当該学会会長に依頼する
6.上記事業について2年間実施する予定である